ゆでめん

正月を迎えると思い出す曲がある。はっぴいえんどの「春よ来い」である。
僕がはっぴいえんどと初めて出会ったのがこの曲で、小学生か中学生の時だったと思う。でもおかしなことにそれから長い間僕は勘違いをしていて、この曲をずっとフラワー・トラヴェリン・バンドの曲だと思っていた。ラジオでの70年代の日本のロック特集を兄がテープにダビングしたものをよく聴いていたのだが、はっぴいえんどの前か後にフラワー・トラヴェリン・バンドの曲が流れていて記憶がごちゃごちゃになったらしい。しかもその時、「はっぴいえんど」がバンド名だと気付かず、これもフラワー・トラヴェリン・バンドの曲名かなんかだと思っていた。

はっぴいえんどの音楽は閉塞感や苛立ちをよく表わしていて、気怠い気分の時にとても合う。厳密にははっぴいえんどの曲ではなく大瀧詠一の曲だが「空飛ぶくじら」は大好きな曲のひとつで、大瀧本人はもちろんのことサニーデイ・サービスによるこの曲のカヴァーもいい味を出していた。同じ曽我部恵一によるボーカルでも、はっぴいえんどのトリビュートアルバムの中の「空いろのくれよん」よりこっちのほうが好きです。



はっぴいえんど

はっぴいえんど